バレンシアで短期サッカー留学・ワーキングホリデーを体験した長谷川 実広さんにお話を伺いました。
長谷川さんはワーキングホリデー後に長期学生ビザを取得し、現在はワーキングホリデー中に見つけたサッカー関係のお仕事をされています。
お仕事の他に、1か月のスペインの生活費なども伺いました。
アルゼンチン&スペインでサッカー留学➡ワーキングホリデー➡サッカー指導者学校へ
スペインのワーキングホリデー制度を最大限利用して、憧れのサッカー業界でスペイン語を使った仕事をしている、長谷川さん。
どのようなステップで、スペイン・バレンシアでワーキングホリデーをスタートしたのでしょうか?
スペインでワーキングホリデーを始めるまで
スペインでワーキングホリデー制度がスタートする前に、すでにアルゼンチンとスペインでサッカー留学をしていた長谷川さん。スペインでワーキングホリデーをする前の事から、滞在先をバレンシアに決定した理由を伺いました。
なぜ、高校卒業前にアルゼンチンでサッカー留学をしようと思ったのでしょうか?
私はサッカー推薦で高校に入り、寮生活をしていました。しかし余り馴染めず『もっと大きな世界を見たい、高校卒業まで待てない』と思い、このタイミングでアルゼンチンへサッカー留学を決断しました。
当時はもちろんスペイン語は話せませんでしたが、昔から憧れていたアルゼンチンにサッカー留学会社を通して渡りました。幸運にも私の学校は通信制の学科があり、そちらに籍を移してオンラインで勉強を続けることができました。
アルゼンチンでは、午前中トレーニング、午後高校の授業を受けるという生活リズムでした。さらに、夜はスペイン語の学校に通って、スペイン語の基礎を学ぶことができました。
サッカー・通信高校・スペイン語学校と内容の濃い留学ですね!
アルゼンチンから戻ったあと、なぜスペインで短期サッカー留学をしたのでしょうか?
アルゼンチンには2年半ほど滞在し、その間に日本の高校も卒業しました。
その後、オーストラリアのセミプロリーグでもプレーをしましたが、シーズン終了後にヨーロッパに挑戦するなら、年齢的にも最後だなと思い、スペインへ留学を決めて留学エージェントを探していました。
その時に、バレンシア・スペイン留学のサイトを見つけ、サッカーと語学を組み合わせたプログラムに目が止まり、連絡をさせていただきました。
『まずは短期で』と決めて滞在したこの8週間がその後の大きく人生を変えることになりました。語学学校では様々な国の留学生との出会いがあり、サッカーではスペインリーグのレベルの高さに衝撃を受けました。これらの出来事は、その後の選択肢が一気に広がった貴重なものになりました。
オーストラリアではサッカーのセミプロとしてプレーしただけではなく、英語も取得されたんですね。
スペインに長期滞在する方法としてワーキングホリデービザを、そして滞在先にバレンシアを選んだのはどうしてですか?
スペインから帰国してからは、通訳やサッカーコーチとして仕事をしていました。しかし語学やサッカーを仕事にするには、まだまだ成長が必要だと感じていました。その年に日本とスペインのワーホリ制度ができたので、これを機にスペインに長期滞在して、サッカーと語学を学ぼうと決めました。
滞在先としてバレンシアを選んだ理由は、短期留学の経験があったからです。天気が良くて、生活費も安くて、人も温かい街なので、すぐに生活しているイメージが湧きました。
ワーホリ中にサッカー関係の仕事をゲット!
ワーキングホリデービザでスペインに滞在中お仕事をされる方も多いと思います。
スペインは失業率も高いので、決して日本人向きに求人は多くない中、長谷川さんは大好きなサッカー関連の仕事を滞在先のバレンシアで見つけました。
スペインでの仕事の探し方、仕事に必要なスペイン語レベルについて質問してみました!
ここからは、きっとワーキングホリデーに来る日本人の方が一番知りたいお仕事と生活費について教えて下さい!
まずは、ワーキングホリデー中に見つけたサッカー関連の仕事について聞いても良いですか?
ワーホリの5ヶ月目に、バレンシアにあるサッカーアカデミーの国際事業部で働き始めました。(様々な国の選手が集まり育成するサッカースクールのようなものです。)
仕事内容は、日本マーケットの開拓、パートナー獲得、日本人留学生サポートがメインです。当時会社には、アフリカや米国、アジアの地域を担当してた方々がいて、その人らの教えをもらいながら、日本でも同様にマーケットを開拓していきました。
サッカークラブの仕事以外にもたまに通訳や翻訳の仕事もしていました。スペインでは仕事は人繋がりで話が来ることが多く、また一度仕事をした方に再度依頼を受けることもあります。スペインで仕事をするためには、人との繋がり、いい意味でのコネが非常に大切です。
ここで長谷川さんが書かれている、「人との繋がり」や「コネ」(スペイン語でEnchufe、エンチューフェ)は、本当に大事です。
「人との繋がり」や「コネ」については、当サイトの記事「スペインで仕事を探す方法:コネ・口コミ・紹介」をご覧下さい。
日本人のワーキングホリデーでは、飲食店勤務が一番多いと思うのですが、ご自身が一番好きなサッカーのお仕事はどうやって探しましたか?
また仕事に必要なスペイン語レベルを教えて下さい。
サッカーアカデミーでの仕事を始めたきっかけは、Facebookでした。
以前からこのサッカーアカデミーの存在は知っていたので、Facebook で会社のページをたまたま見つけて、直接メッセージを送りました。そこからすぐに面接を受け、採用が決まりました。
仕事を始める上で語学資格の有無は聞かれませんでしたが、ネイティブとの仕事になるので、高いスペイン語能力が求められます。
スペインでは飲食店などの求人募集はよくありますが、自分の得意な分野で勝負したいと思った時、自分から動き出す第一歩がとても大切だと感じます。チャンスを得るには『行動』しかないと思います。
私もスペインで仕事を探すには、人との繋がり・コネ、語学力、そして行動力が大事だと思います!
しっかりバレンシアに根を張って生活をされた長谷川さんですが、バレンシアで1か月の生活費としてどれぐらい必要だと思いますか?
バレンシアでは一般的な留学生やワーキングホリデーの場合、月600~700€ ほどで暮らしていけると思います。
語学学校に通いたい!たくさん旅行したい!サッカー観戦したい!という人は別途コストがかかってきます。
ワーホリ時代の1か月の生活費の内訳はこんな感じでした。
★ 家賃(光熱費込み):300€
★ 食費(自炊メイン):150€
★ 交際費(外食など):150€
★ 生活必需品:20€
★ 携帯代:15€
合計:635ユーロ/月
日本と比べるとやはり安いです!
当時は3人のシェアアパートに住んでいました。これはバレンシアでは平均的な値段です。買い物はスーパーでのみ!などと決めると、もっと節約できると思います。
これ以外にスペイン語を勉強する方は語学学校の料金、旅行・買い物・外食費・趣味などにお金をかけようと思えば上限はなしです。でもバレンシアで留学・あるいはワーキングホリデーをする場合、1か月の生活費の平均は600ユーロ~700ユーロだと思います。
ワーホリ後に長期学生ビザでサッカー指導者留学
スペインでサッカーの仕事も経験し、無事ワーキングホリデーを終えた長谷川さん。ワーキングホリデー後、一旦日本に帰国し今度は長期学生ビザを取得しバレンシアに戻ってきました。
現在はどのような生活を送っているのでしょうか?
とても充実したスペインでのワーキングホリデー後は何をしていますか?
語学学校・サッカー指導者の学校・サッカーの仕事の三足の草鞋!
学生ビザでも週20時間までのアルバイトが可能とは言え、充実しつつも忙しい毎日ですね。
今までの経験をもとに、スペインでワーキングホリデーをする利点や、ワーキングホリデーをしてよかった事、反対にワーキングホリデーで大変だなと思ったことを教えて下さい。
ワーキングホリデーの良い点は、自由が効くことです。自分の好きなことに没頭してもいいし、旅に出てもいい。縛られないということが、一番の利点だと思います。
大変だなと思う点は、ワーキングホリデーは期限が1年限りということです。どう過ごすかは自分次第ですが、あっという間に過ぎてしまう1年間です。はっきりとした目標を持ち、それに向かって進む事が大切だと思います。
貴重な体験を沢山してきた長谷川さん、今後の夢や目標を教えて下さい!
サッカーアカデミーでの仕事を続けながら、もっと活動の場を広げていきたいです。
現在学んでいるサッカー指導者学校での知識も生かして、『サッカーとスペイン語』を通じて、誰かの役に立てることができればいいなと思っています。
貴重なワーキングホリデーの体験談、ありがとうございました!
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