職種・専門性別に、どの程度のスペイン語力がスペインで仕事をするのに必要か紹介いたします!
基本はB2(中上級)と呼ばれるレベル
「スペインで仕事をする時に必要なスペイン語のレベルはどの程度ですか?」という質問をよく頂きます。
スペインでスペイン企業に就職し何度か転職、現在はスペインで自営業として働く私の答えは、「B2が基本で、それ以上が望ましい。ただ職種によってレベルは上下する。」です。
現在ヨーロッパでは語学レベルを表すのに、A1、A2、B1、B2、C1、C2という6レベルを採用しています。これはスペイン語だけではなく、英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語…とどの言語にも適応され、指標となっています。
つまり、「私のスペイン語力はC1で、英語はB2程度。」と言えば大体どの人も「あぁこれぐらいのレベルなんだな…」と理解します。
B2のスペイン語ってどれぐらいのレベル?
セルバンテス協会(Instituto Cervantes)にB2レベルについての記述があります。
自分の専門分野においてであれば、技術的な事も含めて複雑な文書の要旨を具体的、抽象的に理解することができる。
十分に流暢かつ自然なスペイン語で対話者側の努力がなくてもネイティブスピーカーと問題なく対話することができる。
様々なテーマについて明瞭で詳細な文書を作ることができ、一般的なテーマについて賛成・反対の意思表示が出来、自分の視点を主張することができる。
かなり上級のスペイン語レベルに感じますよね?? でもたとえDELEのB2レベルに合格してもスペイン人と一緒に問題なく仕事が出来るかと言うとそうでもないのです。
ただ、文法や単語力はB2が基本です。これ以下だとスペイン人ばかりの職場は難しいでしょう。
スペインで仕事をして感じた本当に必要なスペイン語レベル
上記でB2が基準と書いたのは、スペインでは仕事の出来る外国語レベルはB2以上と認識され、また実際の求人広告にもB2と記載されていることが多いからです。
ただ専門用語がバンバン飛び交う職場、高度な会話力が必要とされる職場はB2レベルでは無理でしょう。話の流れをなんとなく理解するので精一杯といった感じになりそうです。
仮に自分の専門分野でも、スペインでは数名が同時に会話をすることもあるので、理解はしても発言が出来ないと言う場合もあります。そしてスペインでは発言しない=理解していないと思われてしまう事があります!
普通のオフィスワークや会話力が必要とされる職場では、C1レベル以上あるいは、B2レベルだけれどもコミュニケーション力に長けており、スペインの文化や習慣をよく理解しているという事が大切になります。
仕事中のおしゃべりも暗黙の了解で認められているスペイン、何気ない会話のスモールトーク力も大事です。
これが出来る&理解可能ならスペイン語上級?
- 4名以上のスペイン人が各々が勝手に話をしていても、大体どの話もなんとなく耳に入ってくる
- 自分も会話に切り込める&負けずと発言できる
- スペイン人に「今なんて言ったの?」と聞き返されない
- 公共の手続き(労働許可・居住許可の更新含む)も全部自分でこなせる
- 辞書を持ち歩かずとも、分からない単語が出て来たら意味を質問し一回で理解できる
上記のようなレベルであれば、オフィスワーク、専門的な職種、高度な会話力が必要な職場にも採用されるかも!
スペイン語がそれほど出来なくてもよい職場もある!
やっぱりスペイン語レベルが上級じゃないとスペインで仕事はみつからないんだ…とがっかりさせてしまったかもしれませんが、スペイン語がそれほど出来なくても仕事が見つかる場合があります!
スペイン語が流ちょうでなくても働ける場所は、ワーキングホリデー一番の就職先「日本食レストラン」ではないでしょうか。
日本人経営の店で、従業員も日本人が大半、仕事がお皿洗いであればスペイン語が出来なくても雇ってもらえる可能性はありです。ただスペインの日本食レストランには、スペイン人も他の国からの移民も働いていて結局共通言語はスペイン語という場合が殆ど。
たとえお皿洗いだとしても、スペイン語が出来る人とスペイン語が出来な人が候補だった場合、採用される可能性が高いのはスペイン語が出来る人です。
外国人ばかりの観光地のホテル・カフェ・バル・レストランなどのサービスならば、英語が流ちょうであればスペイン語が出来なくても大丈夫かもしれません。かつてマジョルカ島のある観光地で、スペイン語は全くできないけれど、英語がペラペラなポーランド人が仕事をしていました。
あるいはスポット的で生活費を稼ぐまで行くかは分かりませんが、日本人ベビーシッターや日本人家庭教師などを募集していればスペイン語力は余りいらないと思います。日本語教師なども、プライベートレッスンで全て日本語で教えて欲しい!と言うスペイン人生徒さんならばスペイン語が苦手でもOK。
ワーキングホリデー最初の仕事は日本人が必要とされている、そして日本語があまり必要としないところ、英語やスペイン語以外のすでに取得した言語が活かせる職場を選ぶと良いと思います。
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